芦屋道満大内鑑
このお芝居の中で一番有名なのが「安倍野機屋の場・安倍野奥座敷の場」になるんやけど、それの通称が「葛の葉の子別れ」になるんかな。
平安時代の陰陽師で有名な安倍清明の伝説を元に作られた義太夫狂言。
清明の父・安倍保名は恋人の榊の前が自殺したことで、半狂乱になるんやけど、榊の前にそっくりな妹・葛の葉姫に出会って、正気を取り戻して将来を誓いあうねん。そこへ信田の森の白狐の命を助けて上げたことで、白狐が葛の葉に化けて保名と所帯を持つんやんか。子供までできて幸せに暮らしていたところに、本物の葛の葉姫が現れたので、白狐は我子との別れを惜しみつつ、森へ帰っていくって話。
やっぱり安倍清明の呪術力が凄かったんで、母親は白狐やったという伝説が生まれたんかもしれへんな。
この芝居、何が大変かというと葛の葉の早替わりはあるし、子供を抱きながら障子に「恋しくは尋ねきてみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」という歌を書く時に、狐手で書いたり、左手で書いたり、口に筆をくわえて書いたりとそれぞれ家の型によってちょっとずつ違うらしいんやけど、"曲書き"をせなあかんのよね。演技以外に気を使わなあかんことがいっぱいあって、めっちゃ大変やからか、最近はあんまり舞台にかからへんという作品。
今回この芝居を演じるのは結構芸暦の長いメンバーで、普通なら安心してみれる一幕なはずなんやけど、これが安心して見られるかどうか、ちょっと心配なのが、見所かも(笑)。
<<参考文献 演劇界増刊 歌舞伎名作案内1>>
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