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2006.12.07

嵐徳三郎七回忌偲ぶ会

 2000年12月5日に亡くなられた嵐徳三郎丈七回忌偲ぶ会が11月26日(日)開催され、参加してきました。
いつもの通り、谷口歯科の谷口先生のお世話くださいました。
 先生曰く、歳をとってきたので大袈裟なことはたいへんやから、近しい人だけということで、全部で13人、こじんまりではありますが、心温まる集いをしていただきました。

 まず皆で一言ずつ、徳三郎丈の思い出話を聞かせてもらったんやけど、未だに封印切のおえんさんや、伊勢音頭の万野、夏祭浪花鑑のお辰など、どうしても他の役者さんがなさっているのと徳三郎丈とを比べてしまうので、歌舞伎を見に行くことができないと仰る方が何人もおられました。そうやなぁ、私は全然平気で見に行ってるけど、やっぱり芝居見ながら、徳様が演じた役を物差しにしてこちらが足りん、あちらが足りんと思ってるもんなぁ。

 そして皆さん口を開けば、徳三郎さんが生きておられたらって話になっちゃうんですよね。

 その話以外にも関西・歌舞伎を愛する会の自主公演「夏祭浪花鑑」の裏話や、阪神大震災のために開催を断念せざるを得なくなってしまった徳三郎丈のディナーショーの話など、ここだけの話などもお聞きすることができました。

 この後、徳三郎資料室に席を移して、「夏祭浪花鑑」での絶品のお辰を拝見しました。これはNHKなどで放映された物ではなく、記録映像として残されている物なので、あまり撮影技術は良好とはいえなかったんやけど、それでも徳様の演技に引き込まれてしもうたんよね。

 確か、私がこの舞台を見に行った時に撮影してたような記憶があるので、自分が見た舞台やったんやなぁと思うとちょっと感慨深かったなぁ。

 お辰という役は、美人なのはもちろん、三婦に男に生まれなかったのが惜しいと言わせるほどの肝っ玉の据わった女で、美人ゆえに若殿を預けられないと言われて自分の顔に焼けた鏝を当てて火傷を負わせ、顔を傷つけたことを心配する三婦の女房に亭主が惚れているのは顔ではない、ここでござんすと胸をたたいてみせるという凄い人。
 気が強いだけではなく、女の色気もあり、可愛さもありという難しい役なのですが、徳様のお辰はこれこそが上方歌舞伎のお辰というお手本を見せてくれはったと思います。

 談話の中で、お化粧のことがあったのですが、徳三郎さんは化粧に関してはもの凄い丁寧な方で、結構時間がかかっておられました。眉を描くのでも口紅を引くのでも、ちょこちょこ手を入れておられて、私の目からはちゃんと素敵に化粧されてるのに、どこが気に入らないんだろうと不思議に思うことがありました。いわゆる完璧主義やったんですよね。

 それはお写真にも言えていて、資料室にも膨大なお写真が残っているのですが、私のような素人の目から見ると、どこがどう違うのか分からないのですが、この写真は良いけど、この写真は駄目とかって振り分けがあるんです。
 徳様が「この写真は駄目ねぇ」なんて言いながら引っ込められるのを、私は内心「それでもいいから下さい」と何回思ったことか。
 徳様の楽屋などでの写真は、ほとんどが上村吉弥さんが撮っておられたそうです。吉弥さん写真がお得意なんですよね。だからきっと徳様が撮ってもらいたいと思ったとおりに撮っておられたのかもしれません。それでお気に入りだったんじゃないでしょうか。

 資料室のお写真、あまりにも膨大な量で、いつ何の役をされたときの物か判別できずに残っているものがたくさんあります。

 今年の春に高松で開催された「嵐徳三郎展」の図録、今でもよく売れているそうです。東京歌舞伎座のご近所の書店にも置いてもらっているそうですので、どこの書店かは分からないのですが、図録見かけられた方は、一度手にとって御覧下さい。図録の最後に載っている年表は制作に3年も掛かったそうです。

Santa1  これは祖供養(祖供養って判りますか?お供えに対するお返しのことを関西ではそういうのですが)に谷口先生が下さったチャリティーサンタさんです。このサンタさんの売上で飢餓に苦しむ人々への食糧援助に役立てられるそうです。サンタさんを裏返すと靴の裏に2006年と入ってます。それが思い出になるんやね。

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