必殺仕事人2009 第7話「金が仇」
「こうとふく 米相場に一喜一憂する」
今週は、今風に言うとインサイダー取引で詐欺を働く悪党の話ってことやろな。
先物取引の先駆けと言えば、日本の米相場って知ってた?その米相場を自由に操って巨利を得ていた江上屋芳太郎。
江上屋は米を買い占めて、値段を釣り上げてたんよね。
大富豪になった江上屋の元に奥州黒川藩の勘定方・藤戸又兵衛が黒川藩の漁場を自由にできるの朱印状を持って現れ、その朱印状を質草に金を借りて藩の財政を立て直そうとしてたんやんか。
藤戸が願い出たのは2千両やったんやけど、江上屋は5千両貸すからそれで米を買えという、江上屋は来月米の値段は今の2倍になるから、貸した5千両と手数料の1千両くれたら残りの2千両に朱印状付けて渡しますというので、藤戸もついついその手に乗っちゃうんよね。
でも数日後、米が大量に入ってきて値崩れし、藤戸が買った米の値段は高すぎて売れないってことで、江上屋に騙されたことに気が付いた藤戸は刀を抜きかけるんやけど、江上屋の雇ってる用心棒によって切腹した風にして殺されちゃうというストーリー。
田舎侍・藤戸又兵衛をやったのが渡辺いっけいさんやったんやけど、朴訥な感じが上手かったよね。
藤戸と江上屋が知り合ったのは、10年前に暴漢に襲われてる江上屋を藤戸が助けたこと。たぶんその頃から江上屋はあくどい商売してたんやろな。せやないとあんな成金にはなれなかった訳で。江上屋は元々小役人の息子やったんやが、父親がたった10両の金が合わずに切腹させられたことで、金が仇となっていた。
そんな江上屋をやってたのが津田寛治さん。武家社会を憎みながら生きてきたっていう性根がきっちりしてたのが良かったんちゃうん。最後涼次にやられたときの表情が印象的やったよね。長い針に刺し貫かれたら、こんな感じになるんとちゃうかと練られてたし。
父親が10両で死んでいったのに対して、自分の命がたった1両だったことの驚きと悔しさまで出てたと思ったんやけど。
江上屋の用心棒で福本清三さんが出てはったやんか。福本さんの殺陣は相変わらず隙が無いがな。姿勢が美しいし、藤戸を切腹に見せかける時の刀の扱い方とか、殺陣の生き字引やな。
中村主水の相手が福本清三さんやったやんか。この二人が対峙してる姿を見ることができたのが時代劇好きとしては一番嬉しかったかな。
それにしても中村主水が「怪しい奴がいるので手伝ってもらえませんか」と声を掛けたときに、福本さんが唐突に刀を抜こうとしたのにはちょっと違和感あったけどね。
源太がもう一人の用心棒をやっつけた時、あの用心棒手に刀持ってたのに、首絞めてる紐切ろうともせぇへんかったやんか。そりゃ、紐切っちゃったら、話がぐちゃぐちゃになるからあかんやろうけど、剣の達人相手の仕事に源太の必殺技は向かんやろな。
藤戸が金が無いので涼次の家に転がり込んできたっていう関係で一番悪い芳太郎を涼次がやった後で、小五郎が大番頭をやったやんか。それでええんか?ストーリーより序列を優先させてって思ったんやけど。
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